■第3段 決算書の本質は損益計算書にあり
(テーマ 会計を活用して節税する) 平成13年11月5日
●売上、仕入、売上げ純利益とは?
決算書で一番重要なのは、損益計算書(P/L)である。まずは、これさえわかればいい。P/Lを簡単にいうと、儲け、利益を表現している。そして一番最初に出るのが売上だ。たとえば、リンゴを100円で仕入、200円で売ったとする。そうすると、
売上200 − 仕入100 = 売上総利益100
となる。売上から仕入を引いたものを「売上総利益」という。一般用語では粗利(あらり)、儲けという。その「売上総利益」から、「発送費」「事務所代」など「販管費(販売費および一般管理費)」を当てていく。すなわち、粗利で経費をまかなわなければいけないということだ。
経営指標上、企業行動として絶対額でいくら稼ぎ出すというのは難しい。たとえば、月100万円を稼ごうとしても、月によって70万円、あるいは120万円と波があるのが普通だ。そうした場合、金額で考えるのではなく、粗利率は何%なのか、原価率は何%かと率で考える。
●企業行動の結果を表したのがP/L
中華料理店の食材原価は、約30%といわれている。粗利率が70%ということで、いかに人件費がかかっているかということがわかる。すなわち、中華料理店では30%以上の原価を使ってはいけないということだ。実際は30%でも高いほうで、40%をかけたら店は潰れてしまう。
先のリンゴの話に戻ると、単に100円で仕入、200円で売ればいいという話ではない。もっと品質が良くて安いリンゴを仕入れられる先を探したり、もっと高くリンゴが売れる飲食店に卸すなどすれば、90円で仕入、190円で売る、あるいは110円で仕入、210円で売るという組み合わせもある。売上と原価は簡単な言葉でいうと、組み合わせ。差し引きで粗利が出てくる。
すなわち、企業行動として、粗利がとれることがわかっているかがカギとなる。自分の採算ベース、粗利の確保を意識して、どういう行動がとれるかが結果で反映される。ソンする、トクするということを体でわかっていないと、適切な値段の組合せができないことになり、貧乏暇なしという循環に陥ってしまうので、これを意識した日々の行動が大切である。
企業行動として「売上」「仕入」をした結果を表現しているのがP/L。数字は結果で、単に会計事務所が集計したものではないと理解しなければならない。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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