■第62段 共同で会社経営は責任が曖昧になる
(テーマ 万難を排して起業する) 平成15年3月31日
●「いっしょに会社をやろう」はよくある話だが…
共同経営とは文字どおり、共同で経営することだが、結論からいうと、多くの共同経営は失敗する。政治体制を考えてみても、共同経営型をとっている国はどこもない。必ず代表を選ぶ。日本でいえば今は小泉首相だ。会社でも代表として代表取締役社長を選び、その人をその会社として考える。会社自体を考えることはなく、まず代表取締役社長を見るはずだ。
仲良しクラブの延長線上で、共同経営をするのは最悪の形態だ。ひとりでは事務所を借りられないから、税理士、行政書士、社会保険労務士が組む。または同業のふたりが組めば、強いから、いっしょにやろうという話は珍しくない。
●スタートすると弊害が続々と出てくる
共同経営は、お互いに甘えが出てくる。Aさんは「共同経営なんだから、Bさんがやるだろう」。Bさんも同じことを思っているから、両方ともやらない。最終責任をお互いに回避しているから、死ぬ気でがんばる気にならない。
最初はうまくいっても、成長の仕方が違ってくるとおかしくなる。企業が大きくなると、稼いでいるCさんは、「Dさんを食わしているのはオレだ」、一方のDさんは「共同経営はうまくいった」と思っているかもしれない。
士業では、会社規模が大きくなると、取引先が変わってくる。専門化が進み、いっしょに組んだ税理士や行政書士、社会保険労務士が対応できなくなる。
ふたりが拮抗していても、そういう問題は起きる。設計事務所のEさんは営業が強いけど、製図は苦手。営業が不得意なFさんが、製図はうまければ、お互いがいいところを出し合って仕事をしていることになるが、Eさんは「営業してオレが食わせている」、Fさんは「オレが製図をやって食わせている」とお互いに思っていれば、接点がない。会社がある程度儲かってきた時点で、利益配分をどうするかという話になり、とどのつまりは、分裂する。
さらに、従業員が100人、1,000人規模に成長すると、求められる能力が違ってくる。いっしょに組んだ相手が変われなければ、辞めさせることもできず、“ぶら下がり”を抱えることになる。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
よろしければ、ぜひご購読をお申し込み下さい(Presented By )
サイト内検索
〒104−0045
東京都中央区築地2丁目11番9号RBM築地駅前ビル6階(地図)
TEL 03−3516−8941 FAX 03−6740−1328
E−Mail ace@jobtheory.com
URL https://www.jobtheory.com/
会社経営とは 戦う経営ブログ 社長の道!『仕事の徒然草』
前段へ 次段へ
TOP サイト内検索 テーマ別 日付順(No順) 最新号
|