■第460段 選ばれる人になる
(テーマ 仕事の理論を身につける) 平成24年5月21日
●人に選ばれなくては、力を発揮できない
菅直人首相の後継を決める2011年8月29日の民主党の代表選挙で、小沢一郎元代表の名代として立った海江田万里経済産業相との決選投票の末に、野田佳彦財務相が選出された。海江田氏は党内最大の小沢グループの支持を受けて優位に戦いを進めているとマスコミに報じられ、単純な数の理論や情勢から考えれば選ばれて然るべきだった。
しかし、小沢グループは主流派ではあっても過半数ではなかった。存在感が薄くても多数派だった人たちの一票は一票、それは厳然たる力を持っている。小沢元代表がいくらがんばっても過半数に信任されなければ、本人はもちろん、応援する人も勝つことはできない。
最終的にふたを開けてみれば、朝日新聞の世論調査などで首位だった前原誠司前外相をも破り、地味で無難な野田氏に票が集まった。
●チョイスされるのは、御輿にかつがれる人
会社というのは船で、社長が船長、管理職は各持ち場の責任者であり、それぞれが役割をしくじったら船が沈んで皆死んでしまう。船長の判断ひとつが生死を分けるため、結果を出せない人に責任を背負われては困る。
中小企業の場合は株主=オーナー=社長だが、公開会社の場合は会社法により、社長は取締役会において多数決で決められる。つまり船長は船を座礁させないような人が選ばれる。社長は、しくじって会社を倒産させない人が選ばれる。
民主党の代表選挙においては、小沢グループの船長では座礁するのではないかと思う人が多かったということだ。野田総理は、「野田さんだったら、へんなことはしないだろう」という消極的な理由で誕生したのかもしれないが、たとえ消去法だったとしても、選ばれた人勝ちだ。それはどの組織でも同じこと。御輿にかつがれる人にならないといけない。
多くの人は日ごろ、「選択される」という意識が希薄だが、選ばれなければスタート地点にすら立てないこともある。いつも自分がすべてを「選ぶ」のではなく、「選ばれる」ということを肝に銘じておきたい。
野田氏は総理大臣になって、強大な力を持つようになった。おそらく任期いっぱいまで自分から辞めることはないだろうし、菅直人前首相のときと同様、周囲も辞めさせることはできない。そして、野田首相が力を持てば持つほど、相対的に小沢元代表のパワーがダウンし、時間とともに力を失っていく。時間は決して取り戻せないから、差は大きく開いていくばかりだ。選ばれるか否かで、決定的な違いが生じるのである。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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