■第520段 レベルの高い人をいかに会社に残すか
(テーマ 商売の王道を知る) 平成26年12月15日
●外部から引き抜くのは有効?
横並びの職場の同僚に上下関係ができると、職場の雰囲気が変わってしまう。同僚が急に上司として抜擢されれば、「なぜあの人が私の上司?」と、軋轢を生むことになるからだ。だから、外部の人材を管理職として招く方法は、社員に納得されやすい面もある。
しかし、残念ながら私の事務所の場合にはあまり適さない。というのは、私の目指しているのはお金儲けではなく、社会に貢献するしっかりした税理士を輩出することだからだ。外部から人をスカウトして、その目的を達成できるかというと、極めて疑問が残る。やはり、しっかりした人を採って、育てて、がんばってもらうという形が一番だと思う。外からポンと入ってきた人材とは、すぐにはカルチャーの共有ができない。
現場を仕切る腕のいい人はたくさんいても、マネジメントのできる人は少ない。いわゆる個人主義の時代だから、自分の仕事はできても、人に頼むことができないのだ。人をまとめる力のある人が極めて少なくなっている。関係部署との調整や橋渡し、社内的なネゴが苦手な人も多い。そうすると大きな仕事ができない。
規模が大きな立派な会社にはお金はあるが、人を育てられない。いかに中から有能な人材を輩出していくことが難しいかを表している。
●会社に残る人、残らない人
逆に、目をかけて育てた優秀な人が、優秀だからこそ、実力をつけて他社の試験に受かってしまうというケースがある。かわいがって叩き込んでいた人がこれからというときに、独立してしまうというケースもある。自由競争社会というのは、そういうカルチャーだから仕方がない。
超スーパーできる人は他社に行ったり独立したりするので、ひとつところに長く残らないとも言える。ただ、その超スーパーできる人が他社に行って、仕事をバリバリこなしているかどうかはわからない。なぜなら、組織人ではないからだ。
その人は前の会社にそのままいれば役員になれたかもしれない。それが他社へ行けば、日雇いの職人のような渡り鳥の扱いになる。馴染むのにも時間がかかるだろう。どちらがいいか、答えは明らかだ。普通に残って役員になればいいのである。要はそこまで考えられる頭があるかどうかだ。頭がよくても、先のことが見通せなければ意味がない。
知能指数の高い人は掃いて捨てるほどいるが、会社の経営をやっていけるレベルの人に会社に残ってもらうのは至難の業なのだ。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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