■第132段 決算書が融資の基準になった
(テーマ 大局から経営を考える) 平成16年8月2日
●融資基準は不動産から決算書に変わった
銀行では、これまで不動産を担保として融資を行ってきた。土地が値上がりしつづけた時代は問題がなかったが、バブル崩壊後、土地が値下がり、融資先は累積赤字と深刻な問題となった。そして、返済が滞る→倒産→担保物件を売却→回収ということを繰り返してきた。
メガバンクの2004年3月期決算では、三菱東京銀行が不良債権比率を2.9%と減らして、黒字転換。一方、不良債権処理が遅れているUFJとりそなは赤字となった。
不良債権処理に悩まされてきた銀行にとっては、返済が遅れて督促するだけでも、コストになる。不動産という担保があっても、成績表(決算書)が悪ければ、不良債権になることを学んだといえる。
●決算書を無視する経営者は生き残れない
現在、銀行は企業の格付けを行い、融資を行っている。その審査基準となるのが決算書だ。このことはもともと当たり前なのに、長い間軽視され続けてきた。やっと正しい方向に向いてきたといえる。
「俺のことを信じろ」
「俺は田園調布に1,000坪の土地を持っているんだ」
といっても話にはならない。
決算書が融資の審査基準になると、前期よりも利益が下がると金利が上がり、赤字になれば銀行から借入ができなくなる。決算書をないがしろにしている経営者は、銀行とつき合えない、つまり会社は生き残れない時代である。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
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