■第442段 優秀な人材に事業を継承する
(テーマ 大局から経営を考える) 平成23年8月15日
●素直さが採用のポイント
採用面接のときには知性や能力や学歴という基準を優先してしまいがちだが、いくら偏差値や知能指数が高くても、素直でない人は使いものにならない。自分で「頭がよい」と勘違いしている人間は、上司に相談もしないで独断で納期を遅らせたり、管理職でありながら納期遅れを起こした挙句に営業に責任を押しつけたりといった、職場に悪い雰囲気を作るトラブルメーカーになる可能性がある。経営者は常にアンテナをたて、組織に潜むトラブルメーカーを探し出し、配置転換や懲戒という手段によって、排除しなければならない。
素直さや誠実さは採用面接でテストのしようがないから、会話で感じるしかない。成功と失敗の確率は上場会社でも50:50くらいだから、そういう世の中だと最初から受け入れ、半々で当然と想定すれば、ふたり必要な場合には4人採用しておけばいいことになる。
●後継者育成には10年以上の歳月を要する
事業拡大を目指して金儲けだけに邁進し、人を育てていないと、跡継ぎ不在の状態に陥る。ビル・ゲイツや松下幸之助のような才能あふれる人材が後継者として突然現れてくれればいうことはないが、現実はそう甘くない。事業を永続的に行っていくためには、社長は計画的に後継者を育てなければならない。後継者育成には10年以上かかるので、60代になってはじめて事業継承を考えるのでは遅すぎる。70歳、80歳になっても独力で会社を経営することに固執していては、人がついてこない。その時点で社長のユニークさを引き継げるような優秀な人材が育っていなければ、同業の何社かのスキルや器に応じて、社長の引退とともに顧客を分割して託し、会社の寿命も尽きる。
後継者として優秀な人は独立しやすい。既存の組織にいたほうが安定的に給料がもらえるうえ、実現できる仕事のスケールが大きく、将来的には経営者として華々しく活躍できると納得できれば独立しないものだが、100持っている能力の30しか使わせず、70が埋没してしまう組織では、優秀な人材は腐る。能力に応じたレベルの高い仕事を与えてスキルをさらに向上させ、それに見合う給与を与えていかなければいけない。また、先のビジョンが見えないと辞めてしまうので、経営者は、優秀な人材が長く勤めたいと思うような夢や希望を持てる会社を実現する必要がある。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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