■第454段 手形払いから脱皮する
(テーマ 利は仕入れにあり) 平成24年2月20日
●借金体質になると悪循環に陥る
資金繰りがきつい会社は、必要なところにお金がかけられなくなり、いいサービスができなくなってくる。松下幸之助のダム式経営の逆のパターンで、「カツカツ経営」といった状態になると、かろうじて資金が回っていたとしても、余裕をもった仕事ができなくなる。そうなると、妙にみみっちいところで経費を削り始めたりして、本来なら買ったほうがいいコピー機を、「買うのはだめだ、金がないからリースにしよう」と、安易な判断をしたり、パソコンを1回1回消してつけなおすという無駄な節電でロスをしたりする。
借金をしないほうがいいと頭でわかっていても資金が回らなくなって借金する→借入の金利負担が生じる→借金取りが来る→赤字を黒字化できない→融資が受けられない、といった悪循環に陥る。本来やらなければいけないことが後回しになり、やらなくてもいい資金繰り表などに時間をとられ、それがまた足かせになり、お金的にも時間的にも製品に対するパワーが落ちて注力できなくなるという袋小路に追いつめられてしまう。
●現金仕入れが一番安い
手形払いの会社は、資金繰りが厳しい場合が多い。手形は印紙代もかかる上にサイトも長い。通常は3ヶ月手形なので、翌月25日が支払いだとすると、そこから3ヶ月先、つまり150日くらい先の入金になる。ということは、その150日間、取引先は与信供与して立て替えることになるので、その分の金利相当額を商品に上乗せする必要が生じる。取引できる額も知れてくるし、そういう面倒なことを考えなくてならないので、さらなる悪循環になりやすい。
特に新規の取引は、手形払いでは信用を得られず、高い仕入れを行わざるを得ないことが多い。逆に現金仕入れなら、新規でもべらぼうに安く仕入れられる可能性がある。取引ルールが一旦できると、なかなか変えることは難しい。いい仕入れをしたければ、できるだけ手形支払いをしない体質にする必要がある。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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