■第453段 人の仕入れが疎かになるパターンとは
(テーマ 利は仕入れにあり) 平成24年2月6日
●高給取りをリストラしてしまう愚
会社の資金繰りがきつくなると、人件費が高い人がリストラのターゲットになりがちだ。会社の付加価値を生み出している優秀な人材は、辞めても食べていけるので、「じゃあ辞めます」とすぐに退社してしまう恐れがある。人件費が安くなるから黒字化のチャンス! と、そのときは心浮き立ったとしても、来月になってまるで売上がたたないことに気づき、愕然とするといった、どうしようもない状態になる。
人件費は絶対額が大きかろうが少なかろうが本人が稼いでいる仕事と見合って帳尻があっていれば企業としては問題ないはずなのに、なかなかそのバランスがとれず、「高給取りはみんな会社の敵」といったムードになる。
ずばぬけて高い報酬に対して、あげている利潤――、そのふたつと全体のバランスを考え、精査して判断する必要があるが、経営者に近い人にしか、そのバランス感覚がない。だから、経営者にしっかりとした見る目がないと、おかしなことになっていく。
とくに営業マンは、どんな業種でも顧客と密接な関係だから、辞めてしまえば、仕事自体が消滅してしまうこともある。営業は人と人とのつきあいで成り立っているので、担当者がかわると、まるっきり売上が立たなくなることもある。
●誰でもネットワークを持っている
辞めた高給取りの業務を引き継いだ後任者に同じレベルのことは期待できない。どこがよくてどこが悪いかは別にして、人はそれぞれ違うものだからだ。後任者が別のネットワークで売上を立てることもありうるが、前任者が抜けたことによる営業面でのダメージは計り知れない。前任者がたとえ営業という職務ではなかったとしても、仕入先、従業員も含めて、みな直接、間接的に営業とつながっているものなのだ。
優秀な人材にただ辞められてしまうだけの力しかない社長では仕方がないので、もちろん、リスクヘッジを試みなくてはいけない。仕入先がなければ売れない、ということを社長がきちんと理解しているかどうか、そこが大事なポイントだ。
営業も総務も人事も、どんな人でもネットワークを持っている。人事などは特に社内に強烈なネットワークを持つ。誰が優秀で使える人材なのか把握しているため、自分が辞めるときに引き抜いていくこともある。顧客をもっていくなどという話も日常茶飯事だ。自由競争である以上、防ぐ手段はない。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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