■第489段 長期的視点でコアを継承していく
(シリーズ 遠きをはかる) 平成25年8月5日
●正しい人事が組織を機能させる
コンピュータ開発や人事制度がしっかりしていない企業は、本来の業務が効率よく進まないものだ。私の事務所で言えば、会計士業務や税理士業務が滞ることになる。
銀行などの大企業では人事がいちばん偉いことからもわかるように、人事制度は会社にとって特に重要だ。ここが揺らいでいると、組織は力を出せない。誰にいくら賞与を払い、誰を部長にし、誰を社長にするか。組織がきちんと機能し、力を発揮するように、人事は精進しなければならない。
人事を社長の感性や惰性で実行していたら、人はどんどん辞めていくだろう。会社が大きくなればなるほど、透明化させないといけない部分である。また、何を持って優秀と判断されるのか、経営理念や価値の基準を社員に周知する必要がある。
トータル的には能力の高い有能な人材が上のポジションにあがっていくことになるが、ひとりですべての仕事を行うわけではない。周囲が一致団結して、その人を支えていけるような仕組み作りをしていくべきだ。
また、資金のない会社はコンピュータ開発がなおざりになるが、根幹ともいえる部分がきちんとしていない会社は、データの管理がしっかりしていないことになるから全然儲からない。
●コアがよければナンバーワンになれる
公認会計士や税理士はサムライ業だから、「先生」の力を売るわけだが、たったひとりの力で勝負していたら、いつまでたっても事務所は大きくならない。だからといって、税理士を大量に雇い、どんなお客さんでもいいから適当にとってくる、というやり方で事務所を大きくしても意味がない。いくら仕事ができる社長でも、人材を作っていないと、会社は成長できないことになる。
いい人材を作り、いいサービスやモノを提供していくという循環を作らなければ、決してヴィトンにはなれない。ヴィトンはコアがいいから成功できた。エルメスも同様だ。約150年の歴史を誇るヴィトンの創業は1800年代。創始者がなくなってもコアが残り、ナンバーワン企業になっている。
会社は経営で大きくなるわけではなく、もともと持っている固有の価値が重要なのだ。継承されていくには時間もお金もかかるから、長期的な視点が欠かせない。日銭ばかり稼いでいる会社に未来はなく、その場は稼げても将来を作っていけない。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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