■第490段 備えあれば憂いなし
(シリーズ 遠きをはかる) 平成25年8月19日
●リスク対策への取り組み
大震災がおきて、大津波が来たときにどうするか。これはひとつの未来行動である。それに対応するにはコストがかかるが、会社としてリスク対策をやっておかないわけにはいかない。すなわち、備えあれば憂いなしということである。
世の中はリスクだらけだから、被害の甚大さと、それに対してどれだけ備えているかというコストパフォーマンスのバランスが重要になる。リスクをすべてヘッジすることはできないので、ときと場合によっては受け入れなくてはいけない。
津波が起きることを想定した場合、海に立派な堤防を作る、逃げる準備をしておく等という選択肢がある。東日本大震災の場合は堤防を作っても意味がなく、逃げたほうがよかったことになる。
ある日突然起こりうるリスクをわきまえて、会社としてしっかりテイクしていかなくてはいけない。10mの津波が来るなどということは、これまで想像できなかったが、実体験を経た今では、その教訓を生かさなくてはいけない。たとえば、停電に伴うサーバーのシャットダウンが予想されれば、データバックアップ体制を構築しておくべきだ。
●社長が突然死したら、会社はどうなるか
他にも、社長が死んだり倒れたりしたときの備えをしてあるか。社長がすべてを取り仕切っている会社で、心臓麻痺や動脈硬化で倒れたとする。1週間意識不明で1カ月間は音信不通状態、3カ月で退院したが、大手術の後遺症か気力が戻らない。そうなると、社長一人で保っているような会社は仕事がゼロになってしまう。発注していた会社も当然困る。業務を完全にフリーズさせるわけにはいかないので、最低限の機能を保全しておくことが会社として必要になる。
私の事務所の場合は税理士がふたりいるから、万が一いま自分が倒れても大丈夫である。100%はリカバリーできなくても当座はしのげるようにしておくのが企業の社会的責任である。
死んでしまった場合には、自分と同じ付加価値をほかの税理士には出せないので、維持するのが困難になり、いずれ商売自体が立ちゆかなくなるだろう。生命保険に入っているから、金の問題は解決しても、整理整頓などで家族に迷惑がかかるし、従業員は路頭に迷う。もちろん、突然死しないのがいちばんいいが、飛行機が墜落するなどの不慮の事故は致し方ない。人間の寿命はどうしようもない。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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