■第501段 言われた通りに素直に実行する才能
(シリーズ 人事を学する) 平成26年2月3日
●「素直な心」を持つ
管理職として抜擢すべきなのは、松下幸之助の言葉を借りるなら、「素直な心」を持つ人材だ。松下幸之助は、「素直な心」を次のように定義している。
「素直な心とは、寛容にして私心なき心、広く人の教えを受ける心、分を楽しむ心であります。また、静にして動、動にして静の働きのある心、真理に通ずる心であります」
それはたとえば、「言われたことを言われた通りに、きちんと実行して玉砕できる人」である。どういうことかと言うと、言われた通りにやったらうまくいきそうにないと思える場合、だいたい90%くらいの人が言われた通りにやらないものである。
「これをやれ」と言われたら、そう言われた理由がそこにはある。やってみて初めてわかる世界というものもあるのに、やってみることすらしなければ、一向に前に進まない。ちゃんと言われた通りに実行してみれば、たとえ玉砕したとしても、次につながる。
きちんとトライ&エラーができることは、大事な才能なのである。
●失敗経験を糧にする
例えばインタビューにいく場合、録音機材は誰が考えても通常1個で事足りるが、経験上、壊れることもあるので、「2台持っていくように」と上司から指示されたとする。だが、頭のいい人ほどアドバイスを聞かず、「昨日買った新品なら壊れるわけがないから、1台で十分」と自分で勝手に判断してしまう。素直な人は、2台持っていくように言われたら、たとえ買ったばかりの新品でも2台持っていく。動作テストをしていない新品が現場で動かないこともあるのだ。
部下がしくじる可能性までをも考慮して、その失敗経験を将来に活かしてもらおうと、熟考の末に上司があえて無茶な指示を出すこともある。それをまるで無視すれば、上司の想いは無駄になってしまう。
「エクセルで作った表はお客さまに出す前に必ずプリントアウトしてチェックするように」と言っても、「エクセルだから間違うはずがない。紙の無駄だ」とばかりに実行しない新人もいる。表の式に間違いがあって失敗しても、「すいません」と口先ばかりで反省がない。同じ過ちを繰り返してきりがなければ、いくら怒っても意味がない。「録音機材は2台持っていけ」「エクセルの表はプリントアウトして確認しろ」と言われても、その意味や理由を考えない人を管理職にして、会社にいいことが起きるはずがないのだ。
松下幸之助は、「素直な心というものは、すべてに対して学ぶ心で接し、そこから何らかの教えを得ようとする謙虚さをもった心である」とも表現している。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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