■第502段 「人事の難しさ」を考察する
(シリーズ 人事を学する) 平成26年2月17日
●人事は、天(神)に代わって行うもの
私の顧問先である株式会社スガテックの西川潔相談役(前社長)が「人事の難しさ」と題して平成24年2月10日に社内向けにグループウェアで掲載した社長メッセージがある。あまりに素晴らしく、心を打たれたので、長文になるが、ご本人の了承を得て、ここに紹介させていただくことにする。
「〜(前略)〜私の人事に対する心構えは、以下の3点です。
@ 人事は、天(神)に代わって行うもの。自分の好き嫌いを考えたらだめである。
A 人事は会社のためであるとともに、本人にとってどうかを考慮すること。
B ポスト(役職)はそのポストに就いた人を成長させるので、その効果を考えた人事を行う。
@については、人事を決めたら、家の神棚に報告し、心の迷いを払しょくしました。
Aについては、会社の都合と、ご本人の都合が必ずしも一致しないことが多くあります。会社としてはこのポストについてほしいと思っても、たとえば転勤など生活環境が大きく変わるときなど、ご本人の理解が得られないことも多くあります。ご本人の説得にはケースバイケースでいろいろな方法を考えました。〜(中略)〜
Bについては、英語で"Job makes the man"という言葉がありますが、"仕事が人間を作る"という意味です。人の能力を評価するとき、往々にして、"現在の能力"で評価する場合が多いのですが、人は、上のポストに就ければ成長し、期待以上に能力を発揮するケースが多くあります。上位者は、人事を行う対象の人の"内に秘めたる可能性"を見抜くことが大切です。〜(中略)〜部下の可能性を見抜くことは上位者の大変重要な役割だろうと思います。〜(後略)〜」
●神棚に報告するほどの真剣勝負
私が特に感動したのは、「神棚に報告する」というくだりだ。株式会社スガテックは1000人規模の会社だから、神棚への報告は日常的になるはずである。
ここに書いてあるように、人事は、天(神)に代わって行うものなのである。会社が人事というものをここまで真摯に考え、ひとつひとつの辞令を出していることを、従業員は決して理解していないだろう。
人事は個人の人生を変え、会社が損するか儲かるかを分ける大事な要素である。だから、社長は社長の立場で、人事部は人事部の立場で、最適になるようにいつでも真剣勝負なのだ。しかし、会社側と従業員側の意識のずれには、残念ながら激しいものがある。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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