■第513段 スキルの高い人は何を教えるか
(シリーズ 人事を学する) 平成26年8月4日
●人を教えるには高度なスキルが必要
人を教えるスキルは特殊スキルである。新人の1〜2年先輩を教育係に任命しても事務的な理論は教えられるが、税理士としての考え方など、コアな部分を教えるのは難しい。納得できる相手に教わらないと身につかないからだ。
たとえば、顧問先から「友達から領収書を貰って、経費にしても良いですか?」と相談されたとする。確かに税務調査だけ考えれば、領収書があれば問題なく認められるかもしれない。しかしこれは脱税である。一切止めさせなくてはならない。そういう大切な部分を教えられる人はスキルが高い。普通レベルだと、「いいじゃないですか、税金が安いほうが」という結論になってしまう場合が多い。
いちばんいいのは、もっとも税金が安い方法を認識してきちんと説明しつつ、正しい方向へと導くことだ。ただ正しい道を示すだけだと、節税の手立てを知らなかったのかと思われてしまう。何事も筋を崩さないでやることが重要である。常に筋道を立てて物事に当たるようにすれば、従業員に対する接し方もおのずと変わってくる。
●欠員で問題視すべきこと
出身大学は努力についての一定の基準と判断力を表している。すなわち、京大出身という肩書は悪くないとか、一浪しても早稲田に行ったほうが得とか、出身大学が人生を左右する可能性について考えられる頭があったか、そのための努力ができたか。ある程度の知能指数がないと正しい判断ができない。
人は結局、辞めていく。新しい人を入れなければ組織は衰退する。エース会計事務所は、「社会に貢献する税理士を輩出する事務所」なので、まさに辞めていくのが前提である。ただし、常識外の辞め方をされると、お客さまを断る羽目になりかねない。
つまり、従業員が辞めて問題になるのは、お客さまのほうだ。事務所の人数が減っても仕事の依頼はコンスタントに来てしまうので、仕事をお断りせざるを得ない状況になる。
既存のお客さまから発生する案件は基本的にお断りできない。たとえば、子会社を作ったり、個人のお客さまが医院を開業したり、あるいは社長が亡くなったり、その相続が発生したり、お友だちをご紹介いただいたり、どんなに忙しくてもお引き受けしなければ、信頼関係が崩れてしまう。懇意にしている同業者に案件を譲りたくても、自分と同じサービスを提供してくれるわけではない。結局は自分の責任として戻ってくるので、回すことはできない。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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