■第518段 いうことを聞かない従業員たち
(テーマ 商売の王道を知る) 平成26年11月17日
●人間は指示を守らない生物である
私はエース会計事務所の所長であるうえに、いくつかの企業の顧問でもある。最近気づいた経営上、非常に大切なことのひとつに、従業員は社長の指示を守らないものだ、ということがある。会社のルールや成すべきこと、経営者が意図していることが守られないケースがいかに多いか。多いというより、守らない人がほとんどである。人間というものはどんな人でも結局、会社のルールや指示を守らないものであり、それが経営上いろいろなところで問題を起こす。
指示が守られないのにはいくつか原因があり、能力がなくて守れないケース、理解できなくて守れないケース、正当かどうかは別として何らかの理由があって守りたくても守れないケースなどがある。さらにそれらは、期限を守らない、会社のルールを守らない、上司から言われた様々な指示を守らない等、細分化され、日常的に発生する。経営者は、そのエラーを日々、修正していることになる。
●命令を押しつけることも必要
これまで自分は教えればちゃんとやってくれるはずだと思って、従業員を指導し続けてきた。最初から100点を取れるはずがなく、10点から始まったとしても、教え続ければ、20、30、40、50点と、徐々にではあるが、レベルはあがっていく。しかし、満点に至ることはなく、トップの指示がきちんと通らないことは日常茶飯事である。やがて、隅から隅までチェックしてエラー処理をし続けることに疲れ果ててしまう。
しかし次第に、経営というのは実はそういうものだということがわかってきた。つまり、従業員は多かれ少なかれ、いい人も悪い人も自分の指示を守らないという前提で経営を組み立てる必要があるということだ。
昔は「話せばわかる」と信じてたくさん教えてきたが、いまはもうそういう時代ではなく、話しても時間の無駄なだけである。だから、直接的に指示を与えることにした。もちろん、そこから学ぶ人もいる。それが教えて意味のある人と意味のない人との分岐点となる。教えて意味のある人は、ほんのひと握りの存在である。いま私の事務所には少数精鋭のメンバーが12〜13人いるが、その優秀な人たちにさえ、エラーは発生する。
教えても意味のない人には、割りきって命令方式にしたら経営状態が好転した。人間をあまり機械的に扱いたくなかったが、そういうやり方をしないとだめだと気づいたのだ。いまは、命令を押しつける部分というのもある程度は必要だと感じている。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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