■第544段 資産運用と人材育成を両立する
(シリーズ 心知体を究める) 平成27年12月21日
●勉強して、いちゃもんをつける
第2の目的として、株主総会でいちゃもんをつけることによって、その会社をよくすることができる。普通の株主として会社のためにものを言う。とにかく真っ当なことを言う。お金をもらわなければ総会屋にはならない。
きちんとした正当な発言には、かなりの指導力がある。「約束してくださいよ」と詰め寄られて、肯定の返事をしたら社長は守らなくてはならない。できなかったら責任問題に発展する。
もちろん、その会社のことをそうとう勉強しなければ意見など言えないから、一般の素人にはできない。しかし、決算書を見れば、「この債務保証損失引当金はどういうことですか」という質問が、私やうちの事務所員には当然、できる。
この株式投資の感覚も、普通の会社のやっていることとは付加価値が全然違う。会社も従業員も同時に育てられるということがこの事業をうまくやる原動力である。普通の企業が株の資産運用と人材育成をいっぺんにやることはできないが、私は金儲けではなく、うちの事務所ならではの社会貢献事業という観点でやっている。会社をよくするためと従業員を鍛えるためという両方の面を持っているからこそ、一生懸命お金を回して少なくても損を出さないようにし、銘柄を増やして従業員を派遣する、と気合を入れられる。
保有銘柄は毎日チェックして3〜4か月に1回ケアする。そのケアの仕方も従業員に指導している。
●従業員の意識を変える
会社の決算書を見て、どこをつくか。株主総会に出かける前に、想定問答集などでいくらでも勉強すればいい。出席する以上、ちゃんとした質問ができなくてはいけない。有価証券報告書も読めなくては、会計事務所の職員として恥ずかしい。
一株主として厳しい意見を述べ、企業がよくなって業績が上がり、配当が増えたら嬉しいことだ。これが私の理想とする新しい価値の創造である。そして、こういう機会はあらゆる会社にある。どんな事業でもどんな職種でもどんな人でも可能性を持っている。
実際にこの仕組みが回り始めたら、従業員の意識が変わり、事務所内の飲み会の話題も違うものになるかもしれない。どの株が有望か、見込みがないか、株主総会での社長の様子や返答内容など、いままで決して話題に出なかったようなことで場が盛り上がる可能性もある。自分たち自身が関わっていることだから当事者意識があって楽しめるし、スキルも上がっていくだろう。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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