■第557段 社会に価値を提供する
(シリーズ 社会貢献を学する) 平成28年7月4日
●職場環境を整える必要性
「人の役に立つ、人を幸せにする」というのが社会貢献の根源で、いいものやサービスを安く提供することだけが社会貢献ではない。売り先から正当な対価を得て良質なサービスを提供するのが本筋であり、仕入先に対しては正常な利益を上げる金額を支払うべきである。従業員に関しては、過重労働などは論外で、住宅ローンを組める安定した生活を送れるよう、きちんとした職場環境を作っていかなければならない。
税金や社会保険料を滞納せず、節税を尽くすのは国民の当たり前の権利である。払うべき税金は払わなければいけないが、「お金を残したいから税金をゼロにしたい」「仕入先をできるだけ叩いて安くしよう」という意識が働きがちである。
また、「お客様は神様です」という価値観は会社をおかしくすることにつながる。客に価値を提供することが社会貢献のすべてではないので、そこを絶対視すべきではない。
深夜12時過ぎに顧客から「来い」と営業マンが呼び出されたり、「いうことをきかなかったら、会社としてやっていけないぞ」などと顧客から無理な要求を突きつけられ、社長が従業員に強要したりするのは、過重労働につながる危ない兆候だ。
●差別化を図る
最近はスーパーやデパートがコンビニエンスストアのように、元旦から営業する。一般消費者から見れば確かに便利なことだが、従業員の側からすると極めて迷惑な行為だろう。
お金を稼ぎたくても自社に付加価値がなければ、「極端な無理をしないと競争に負ける」というせっぱつまった状況に陥り、従業員の職場環境を犠牲にしてしまう。もともと付加価値があり、儲かっていれば、やる必要がないのである。
自社の付加価値が衰えてくると、従業員や仕入先などのステークホルダーにしわ寄せがいき、プラス思考でお金を稼ぐ余裕がなくなって、安く叩いていくことになる。
正しく社会貢献をするには自分の付加価値をあげることが大事なのだ。自分の会社が社会に対し、どういう存在意義や価値を提供しているか。
エース会計事務所がほかの事務所とたいして変わらないなら、存在意義がない。完璧に仕事をしてくれる、税金が安くなる、腕がいい、人柄がいい、つきあっていると楽しいなど、仕事を頼まれる特別な要素がないとしたら、誰でもいいということだ。たとえば、私の事務所では新年に「~宮館寳暦」を顧客に配布し、差別化を図っている。ただ申告書を作成するだけなら、会計事務所としての存在意義がない。顧客自身が税務署で聞けばすむ話である。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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