■第588段 セクハラの当事者意識を持つ
(シリーズ 従業員をうまく仕切る) 平成29年10月16日
●男女間にはギャップがある
セクハラが社会問題になって久しい。セクハラがよくないことはわかりきっているのに、なぜやめられないのか。経営的にどう考え、どう対処していくべきか。
セクハラは、受けた人がどう思うかが重要な論点となる。男性と女性という性がある限り、根本的に異性と仲良くしたいという思いは双方にある。人間は恋愛というものを潜在的に否定できない。誘い誘われ、社内恋愛が職場結婚に発展するケースも多い。
しかし、恋愛感情云々以前に、どちらか片方が「セクハラだ」と思ってしまうと、職場の雰囲気は悪くなる。従業員のやる気を失わせ、心の健康を害し、企業にとってマイナスが大きくなる。生産性を低下させ、優秀な人材が流出するという側面もある。会社としては未然に発生を防止し、万が一そういう事実が起きたら即座に適切な対応をする必要がある。
パワハラやセクハラを受けるのは女性であることが多い。男性側はハラスメントの意識もないままに、女性社員に気楽にボディタッチをすることなどもあり、男女間の意識にはギャップがある。問題なのは、いやがらせをしている加害者本人がハラスメントに気づいていないケースだ。
●強引に誘うのは言語道断
例えば気軽な気持ちで、「髪を切ったけど失恋したの?」「今日はずいぶん機嫌がいいけど、ご主人といいことでもあったの?」など、プライベートなことを女性社員に尋ねると、それだけでセクハラといわれてしまうこともある。
個人的な生活を詮索するのはよくないので、プライベートには踏み込まない方がいいが、それも度を越すとおかしなことになる。「この週末、何をして過ごしていたの?」「主人と箱根にドライブしたんですよ」といった他愛もない会話が成り立たなくなってしまう。
「元気がないけど、体調が悪いの? 悩み事があるなら相談にのるから、今夜一杯どう?」
仕事に支障をきたさないようにと、部下の体調を心配した上司が聞いたとする。受け取った側がそれを迷惑に思うと、上司にまったく当事者意識がなくてもセクハラになる。双方の感覚にギャップが生じてしまうのだ。セクハラの根本問題はそこにある。
メールで個人的に食事に誘い、「都合が悪いので」と断られたときに、「いつなら大丈夫ですか」と聞くのはNGだ。相手は行きたくないのだと理解しなければならない。「ごちそうするから」「遠慮する必要はないよ」などと誘うとセクハラになりやすい。メールに限らず口頭でも、強引に誘うのは避けるべきである。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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