■第642段　最強のコミュニケーションツールは電話
　（シリーズ　仕事の順番）　令和２年２月１７日

●面倒だけど、パフォーマンスが高い

　GｏｏｇｌｅでもＡｍａｚｏｎでも、現代のインターネットの世界では、完全にコミュニケーション中心で商売が成り立っている。コミュニケーションが世の中を全部作ってしまっているのに、その重要性を理解できていない人が多い。
　時間をとらず、かつパフォーマンスが高いコミュニケーションの手段は電話である。まず、電話からとりかかるべきだ。ただ、電話は相手がいるから頭を使って考えなくてはならず、一番めんどくさい。だから、なかなかできない人が多い。しかし、意識してやるべきことをやっている人は、やっているなりの結果が出る。

　驚くことに、お客さんに電話をしておくようにと所長の私が命じても、電話をしない税理士がいた。過去、実際にあったケースだが、顧客のところに税務調査が入ることになり、税務署が二日間来ることになった。二日目は担当税理士の都合が合わず、私が引き受けた。ただし、出張で３時までしかいられないため、そのことを先方に事前に伝えてくれるように頼んだ。税務調査の日までに３回、伝えてくれたか確認したが、「していません。３時に帰っても困らないと思います。その場で言えばいいんじゃないですか」などと言う。管理職としては、「とにかくやっておいてくれよ」と念を押して当日を迎えた。

●勝手な判断はもってのほか

　現場で当日、「連絡がいっていると思いますが、今日は３時に帰ります」「えっ、そうなの？」というやりとりがあった。３回指示したにも関わらず、顧客に伝えていなかったのだ。実務的には確かに問題がないとしても、営業的には影響する。悪い材料は事前に知らせておいた方が、先方も「もちろん聞いていますよ」ということになる。

　本人は、大勢に影響ないから指示を無視してもいいと思って、やらなかったのだろう。しかし、コミュニケーションを重要視せず、自分勝手な判断ではしょるのは、もってのほかだ。コミュニケーションは確かにめんどくさい仕事である。だが、指示されたにも関わらず、たった５分のレベルの仕事をやらないのは、完全なサボタージュだ。その自覚すらないとお手上げである。


　文責　山田　咲道　公認会計士・税理士
　中央区の税理士　エース会計事務所　会社設立できる公認会計士　東京都

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