■第756段 ふるさと納税で災害支援ができる
(テーマ ふるさと納税活用術) 令和6年11月18日
●義援金寄附に利用する
ふるさと納税を通じて災害支援ができることをご存じだろうか。
一般的な寄附で災害支援をしようとすると、事務経費が中間搾取されたり、流用されたりする恐れがある。「震災のための募金です」という触れ込みでも、ちゃんと現地に届くか極めて疑問だ。日本は比較的きちんとしているが、海外の場合はひどいケースもある。
県や市町村に対し、金銭や物品を直接寄附することもできるが、寄附を受ける側の了解が必要で、社会通念に反しないことも必要だ。例えば寄附したいという土地が産廃の不法投棄で汚染されていたら困るため、物品については一定の条件等が満たされることを前提に受け付けている場合や、混乱を避けるため寄附そのものを断っている場合もある。
その点、ふるさと納税はスキームが確立し、フレームがコンパクトにかっちりしている。仲介サイトは「災害支援寄附」などの名称で災害時に寄附を募る。寄附者への返礼品はなく、仲介サイトも自治体から手数料を取らない。
●居住の地方公共団体へ代理寄附
自分が住んでいる地域を応援するには代理寄附を利用する。
例えば石川県金沢市に住んでいて、能登で震災が発生した場合、能登や珠洲など近隣の市区町村には寄附できるが、石川県にはできない。そこで立ち上がったのが代理寄附だ。
被災していない自治体が被災自治体に代わってふるさと納税の寄附を受け付け、被災自治体へ寄附金を送付する仕組みである。寄附者への受領証明書の送付などを担い、被災地の事務負担軽減につながる。仲介サイト「ふるさとチョイス」では鳥取県や秋田県仙北市など、過去最多の130自治体超が能登半島地震の代理寄附に取り組む。2024年3月下旬までに集まった計19.4億円のうち、8割が代理寄附だった。
赤十字などに直接寄附すれば所得税は返ってくるが、ふるさと納税では限度額の範囲内なら寄附額から2千円を差し引いた分の税控除が受けられ、税効果が違う。各企業が寄附を呼びかけなくても、日本国民がみなふるさと納税を活用すれば、寄附は増えるはずだ。災害支援寄附の方法として認知が広がれば、みんながハッピーになる。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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