■第136段 決算書づくりが、会社経営に大きく影響する
(テーマ 大局から経営を考える) 平成16年8月30日
●資金調達のカギを握る決算書
日本独自の会計基準から国際会計基準へ改革する会計ビッグバンは2000年3月期から段階的に始まり、総仕上げになるのが2006年3月期導入の減損会計だ。日本の会計基準は、資産を簿価で評価してきたのが大きかった。それが含み益や含み損という決算書には出てこない数字となり、不透明さを与えていた。
すでに上場企業では、タイムリーな情報開示を行うため、四半期決算が始まっている。中小企業では融資の基準からだが、決算書のつくりをいかにするかがビジネスのテーマになってきた。そうなると、必然的に会計事務所が重要になる。
これまでは決算時に税金をいかに安くするかというのがテーマであって、決算書のつくりは、ないがしろにされていた。銀行の融資の基準が決算書になれば、リース会社もそうなるだろうし、その質が問われるようになる。決算書の良し悪しにより、金利が決まり、悪ければ(自己資本比率が低いなど)、借入できるかできないかの瀬戸際にまで追い込まれる。社長が「わからないから経理部長を呼んで」といっていたら、会社が倒産する。
●会計事務所の実力は良い決算書をつくれるか
資金調達をうまくするには、社長がきちんと決算書のつくりをフォローできる会計事務所を選ぶことが欠かせない。銀行が重視しているのはキャッシュフロー、自己資本、自己資本比率の3つであり、キャッシュフローはどうしようもないが、自己資本比率ならば調整可能だ。資産があり、借入金が多ければ自己資本比率は低いが、借入金を返せば、簡単に上げることができる。
本社ビルや赤字の店舗を売る。あるいは頻度の少ない車両を売り、少ない台数で営業を続けることもできる。これからの経営は、なるべく余分な資産は持たないことがカギとなる。質の高い決算書をつくるためには、決算期を迎える前、要所要所で会計事務所のアドバイスを受けることが必要になる。
会計事務所では「こうしてください。ああしてください」と社長にどんどん伝え、社長も実行していかないと生き残りができない。会計事務所では決算書のつくりの実力が問われるようになる。経営がわからない会計事務所は淘汰されていくだろう。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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