■第171段 孫オーナーと王監督2
(テーマ 従業員をうまく仕切る) 平成17年5月2日
●感謝や期待の言葉――最大のプレゼント
孫社長は「任す」といった2004年11月以来、表には出ていない。オーナーと選手は関係ないから、プロ野球界の人である王監督をメインとして出している。
一方の楽天では、田尾監督ではなく、三木谷社長がメインになっている。三木谷社長は所詮、素人。選手の気持ちはわからない。
2社を比べると、やり方がぜんぜん違うことがわかる。それでは、会社に置き換えて考えてみよう。
会社の社長ならば、「Aくんに任せるよ。何があっても、私が責任を取るから、一生懸命やってくれ」と、全従業員の前でいう。
Aくんに「徹夜しろ」と命令しても従わないが、「任せるよ」といわれれば自主的に行う。従業員にとっては、社長のほめ言葉が最大のプレゼントである。あるいは豊臣秀吉のように涙を流すか――。
多くの経営者は、「給料や報酬をちゃんと払っているだろう。期待しているオレの気持ちをわかってくれよ」である。「わかってくれよ」と思っているから、人はついてこない。お金で人の心は買えないから、総スカンされる。
言葉はタダだ。感謝や期待の言葉をどんどん伝える必要がある。残念ながら、経営者に限らず、多くの人はその伝え方を知らない。
多数ある表現方法の中で、どのフレーズを、いつ使うのかが、カギとなる。結局、ほめることを常に訓練だと意識していないと、人を上手に動かすことができない。
●言葉が力を生んで、最後にはお金に変わる
人間の励みになるのは評価されることだ。「ありがとうございました」の前に、「山田さんのお陰で、助かりました。山田さんではなかったら、うまくいかなかったかもしれません」のような一言が心に響く。
お金だけでは、希望が湧いてこない。感謝や期待の言葉を伝えたり、手紙にしたためたりするほうが、他人を動かすことができる。計算しながら、素直な気持ちを伝える――。
ちなみに、このように他人をコントロールすることは決して悪いことではない。命令は怒りや恨みになるが、コントロールは能動的な行動を促す。つまり、プラスの効果が得られるというわけだ。
言葉は、やることをやっていなければ何の力もないが、言葉は力になる。やる気にさせて、ほめる。言葉が力を生んで、それが最後はお金になる。第170段で説明した孫社長は、それをうまく、巧みに使っている。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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