■第198段　ネットビジネス「SEO対策」の盲点
　（テーマ　パソコンで情報活用する）　平成１７年１１月７日

●B2Bは増えているが、全体で見ると市場規模の１割

　経済産業省が2005年６月に発表した「平成16年度電子商取引に関する実態・市場規模調査」によると、B2Bの市場規模は102兆6,990億円（前年度比33％増）。B2Cの市場規模は5兆6,430億円（28％増）となった。

　B2Bには、イントラネットや受発注業務などを行うEDIの導入など広義のECも含まれている。B2Bを牽引しているのは「自動車」であり、内33.4％を占める。部品メーカーによる調達など、その市場規模の65.6％にのぼる。続いて「電子・情報関連機器」の24.0％、その市場規模の44.7％である。

　世界的な競争が熾烈な自動車がECでは抜き出ていて、全体に伸びているものの他の分類は10％台にすぎない。コストダウンを自動車業界をほど迫られていない業界では、訪れた営業マンと価格などの交渉をするのが一般的である。

　大企業で資材など購入するのは購買部であり、購買部にはひっきりなしに営業マンが訪れる。手間をかけてネットで安い業者を探すよりも、ラクなほうを選んでいるというわけだ。

●「SEO対策」の悲劇

　B2BやB2Cを狙っている企業は、Ｗｅｂサイトに力を入れている。当然「SEO対策」も行っている。ここに盲点がある。

　「SEO対策」は、キーワードによって検索する全文検索型の検索エンジン、代表格は「Google」で、上位に表示されることを狙っている。またディレクトリ型の検索エンジンの代表格だった「Yahoo! JAPAN」も、全文型検索機能に移行して、いまでは「Google」とあまり変わらなくなっている。

　「SEO対策」に力を入れるほど、キーワードをちりばめようとするため、テキストが増える。トップページは説明ばかりになり、訪問者は増えても、注文は増えないという結果になるのだ。

　文責　山田　咲道　公認会計士・税理士
　中央区の税理士　エース会計事務所　会社設立できる公認会計士　東京都

（一言）

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