■第346段 働きざかりが流出したら、稼げなくなる
(テーマ 大局から経営を考える) 平成20年9月8日
●流出するリスクも大きい
年功序列では、第345段で説明したように中途採用で優秀な人をとる障害になるだけではなく、募集要項を見た時点でその気を失う。優秀な人が来ない以前の問題で、最初から応募がないというのは大きな問題だ。新卒採用でも同じことがいえる。
加えて、これまで育てた社員が退職し、流失するというリスクもある。ちょうど20代後半から30代前半の人たちは「就職氷河期世代」であり、希望した会社に入れなかった人たちが多い。2008年度の中途採用計画では、三菱重工、ソニー、キャノンなど製造業が伸びており、不足している専門技術者を中心に300〜500人採用する予定だ(2008年4月28日付け日本経済新聞)。
●従業員の意識の変化
就職氷河期の世代は、高いハードルを乗り越えてきた分、仕事に対する意識も高い。バリバリ働いても給与が極めて低く、弾力性がないことに失望。帰属意識が希薄ということも転職に拍車をかける。この代表といえるのが、日本の金融機関から外資系に転職、活躍している人たちだろう。
就職氷河期より上の世代が30歳前後のときには、50代半ばで新聞を読んだり、ネットサーフィンをしたりする人が自分の給料の2倍だとわかっても、「ずっとここにいれば、その立場になってラクできるんだ」と感じたものだが、彼らは「この会社だって、先々はわからないのに……」と哀れむ。
実際に会社の寿命は短くなっている。優秀な人が採れなくて、育てた人たちが残せなかったら、会社は稼ぐことができず、衰退の一途をたどる。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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