■第435段 志とは4 夢や野望とは違うもの
(シリーズ 志を立てる) 平成23年5月2日
第427段でも書いた通り、孔子の論語に始まり古今の先哲達は、立志の必要性を繰り返し説いています。しかし志を明快に説明している文献は、私が知る範囲では少ないのです。その理由は、恐らく昔は志を持つことが当たり前だったので、あえて説明の必要がなかったのではないかと想像します。そのため現在の日本の知識偏重の学校教育の中では、志を伝えることが困難になってしまっています。また志の考え方は孔子の時代のものと現代において、その根本は同じであるにしても、それを実践実行して行くのは、変えて行く必要があります。
そのため、はなはだ不完全で申し訳ないのですが、私の悟った志の意味をお話したいと思います。簡単な例として、これからパン屋を始める会社があるとします。起業を行う社長の志や夢や目標は、だいたい次のようなものではないでしょうか。
1 日本一のパン屋になりたい。
2 パン屋でたくさんお金儲けをしたい。
3 自分の作ったパンを、みんなに食べて貰いたい。
結論から言うと、上記のどれも私の考える志ではありません。1と2は、志ではなくて野望です。3は、同様に夢です。どれも会社がうまく行って大金持ちになって順境になったとき、一生の行動原理となり、モチュベーションを社長に強く与え続けられるような力を持っていないことからして明らかです。この程度の低いものなら、長い年月が経てばいずれ社長はへこたれることになります。
1と2の野望は、多くの場合、実現困難です。なぜ、実現しないのか? それは、誰も応援しないからです。世の中は、自分一人で成り立っている訳ではありません。いろいろな人が社会を構成して協力し合いながら、生活をしているのです。特定の個人の野望を応援するような奇特な人は、世の中にはいません。また、野望のためにパンを作っているパン屋が、人の心を打つほどのおいしいパンができるはずもありません。心が入っていない商品やサービスをいくら提供しても、ユーザーの支持は得られない、当たり前と言えば当たり前すぎます。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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