■第464段 クラウド時代の思わぬ落とし穴
(テーマ パソコンで情報活用する) 平成24年7月16日
●レンタルサーバー会社に大規模障害発生
2012年6月20日17時ごろ、多くのウェブサイトが突然ダウンした。レンタルサーバー会社のファーストサーバの作業ミスをきっかけに、同社が運用していたサーバー内のデータが消失してしまったのだ。
ファーストサーバは5万以上の顧客を抱え、被害にあった顧客件数は約5700件。そのほとんどが復旧不可能な状態になった。
実は、弊社の5つあるドメインのうちの3つは、ファーストサーバで運用していた。コンピュータはもともと壊れるものだと思っているので、手元にしっかりバックアップデータがあったし、私は自力でデータベースやアプリケーションを作ることができる。だから、今回の事故の直接的な損害は、ウェブサイトを再構築した3時間の作業代くらいである。
しかし、世の中の経営者すべてがプログラムやコンピュータに精通しているわけではない。コンピュータのシステムがよくわからず、サーバーって何? という経営者もいるだろうし、バックアップをとってあっても、復旧の方法がわからないというケースもあるだろう。全社レベルでお手上げ状態になる可能性もある。
●低価格には理由がある
障害の影響が及んだ約5700件のうちの大半が中堅・中小規模の事業者だ。顧客は、ウェブ以外にもファーストサーバでさまざまなシステムを運用していた。代表格がメール。この事故で、サーバー上のメールや顧客情報、スケジュールなど、事業に直結する基幹システムや多種多様なデータを何万と失い、日常業務に支障をきたしている企業もある。完全復旧には相当の時間がかかるだろうし、復旧のメドがたたず、事業継続が困難になる会社もあるだろう。
数あるレンタルサーバー会社から私がファーストサーバを選んでいたのは、主力サービスの料金体系が月額1890円と安くて機能がよかったからだ。10個のメールアカウントとウイルスメールチェック機能がつき、ホームページにもしっかりつながっていた。サーバーがウイルスを自動的に弾いてくれるため、コンピュータのパフォーマンスがよく、社員に無駄な時間を使わせずにすんでいた。さらに、パソコンに届いたメールを携帯に転送するという、業務効率UPに貢献する機能もあった。
この低価格設定だからこそユーザーは、今回のような不測の事態に見舞われるリスクについて最初から認識し、バックアップを自社で管理する必要があったと言える。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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