■第471段 未来へ投資する
(シリーズ 遠きをはかる) 平成24年11月5日
●競争優位を確立するには
もっともわかりやすい未来への投資は「勉強」である。技術開発も含め、知識をいつでもリフレッシュさせていれば、競争優位に立てる。逆に、勉強せずに知識がどんどん陳腐化していくと、競争劣後になってリスクを背負う。こういう相対関係にある。
たとえば我々、税理士・公認会計士の世界は、学ぶべき知識が毎年ものすごいスピードで変わっていく。東日本大震災が起きれば、それに対応する税制ができる。しかし、世の中の専門家は概して不勉強で、変化にきちんと対応できている人はほとんどいない。だからこそ、私の事務所のように、ひたすらコツコツと地道に勉強している事務所が競争優位に立てるのだ。
巷ではよく税制の勉強会などが開かれているが、新しいノウハウは、やり尽くせないほどたくさん存在する。いうなれば、世の中に公開されているようなノウハウは、もうその時点で遅いとも言える。公開されてメジャーになっているということは、規制がかかりやすく、問題になりやすいからだ。
国が作った使い勝手のよくない制度を自分流にアレンジした、表立って世の中には出ない手づくりのものにこそ真のノウハウが宿る。そこまで努力できない専門家は、必然的に競争から脱落してしまう。
●いつの時代も学びが必要
制度がどんどん変わっていくなか、やった人、がんばっている人がきちんと評価される世の中では、「年寄り」が落ちていく。世間の新陳代謝、進化の結果である。どんな業界でも業種でも、新しいことを学ぼうとしなくなったら、その時点で終わりである。
西武やダイエーが栄え、頂点がイトーヨーカドーに変わり、イオンに移ったが陰りが見え始めた、という時代の変遷がある。それぞれの時代、たとえばイトーヨーカドーがナンバーワンだった時代に、その牙城を崩せるとは誰も思わなくても、現実には落ちていく。めまぐるしく変わる消費者の志向に企業がついていけなければ、あっという間に取り残されていく。いま隆盛を誇るユニクロでさえ盤石ではなく、当然のことながら凋落するのだ。
目の前の仕事をちまちまやって日銭を稼いでいるようでは、一番をずっと維持できるはずがない。市場のニーズを掘り起こし、新たな価値をクリエイトして初めて存在意義があるわけで、そのためには絶対に学びが必要となる。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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