■第478段 会議が長い[その2:発展的な気づきがあるか]
(シリーズ お役所しごと番外) 平成25年2月18日
●メールと会議は何が違う?
メールで意見交換をするのではなく、わざわざ会議を開く意味は何だろうか。
それは、ひとことで言うと「気づき」である。会議は、全体を俯瞰した視点からの考察や部門間の調整など、発展的な気づきをもらう場所であるべきなのだ。また、新しい意見が出たときに、会議であればすぐに検証できるが、メールではそうはいかない。
会議が長時間化すると発想力やバイタリティが落ちてしまうので、会議の時間は長ければいいというものではない。会議という場での新しい価値を生み出すことが大事なポイントである。
仕切る人に能力がないと、会議はどんどん長くなる。たとえば、プロジェクトのキックオフミーティングの場で配られた分厚い資料を見て、5分で理解できる人などいない。時間をかけて作った作成者の頭には内容が叩き込まれているかもしれないが、資料を渡される側は初めて見るのだ。自分の担当個所や瑣末な項目をチェックするのに精一杯で、全体を俯瞰する余裕はないだろう。
この状況を改善するためには、事前に資料を配布して意見を調整し、出席者それぞれに前向きな提案をあらかじめ考えておいてもらうといい。
●会議の価値に見合った成果を出す
さらに、会議で配られる資料に対し、初歩的な文句がつくようなレベルでは、時間の無駄というものだ。たとえば、エクセルで作った表やグラフにズレや矛盾などがある資料が配布されることがあるが、その間違いを指摘されることがどれだけ時間のロスになるかを作成者は自覚しなければならない。
ある企業では、マネージャー会議に出席するマネージャーの時給と会議の時間を掛け合わせ、会議の価値を弾き出しているという。当然、出席者の時給が高いほど、人数が多いほど、会議の時間が長いほど、会議の価値が高くなる。
何十万円、ときに何百万円もの価値があるはずのマネージャー会議で行われている内容が、低レベルの資料の精査では目も当てられない。「縦ケイと横ケイがあってないぞ」という、くだらないレベルのチェックを、知能指数や年収の高い役員が30分もやれば、会社は間違いなく沈むことになるだろう。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
よろしければ、ぜひご購読をお申し込み下さい(Presented By )
サイト内検索
〒104−0045
東京都中央区築地2丁目11番9号RBM築地駅前ビル6階(地図)
TEL 03−3516−8941 FAX 03−6740−1328
E−Mail ace@jobtheory.com
URL https://www.jobtheory.com/
会社経営とは 戦う経営ブログ 社長の道!『仕事の徒然草』
前段へ 次段へ
TOP サイト内検索 テーマ別 日付順(No順) 最新号
|