■第480段 会議が長い[その4:クリエイティビティがなければ意味がない]
(シリーズ お役所しごと番外) 平成25年3月18日
●長い会議は本来の意味を損なう
会議は絶対に必要である。人として、きちんとディスカッションをして、コミュニケーションをとることには意義がある。パーフェクトな企画などありえないのだから、それを高めて正しい意思決定をするのは大切なことなのだ。合議をとって、みんなの心をひとつにして実行していくというだけで、会議の価値はある。
ただ、その場で修正する作業は会議には不向きである。長い会議というのは作業をしてしまっている状態ということになる。その場で考えて作業していると、会議のクリエイティビティな部分が少なくなってしまうのだ。
会議が長くなると出席者は疲労困憊し、次第にクリエイティビティを発揮できなくなる。だから、長い会議は会議本来の意味を損なってしまう。
●「集中とまとめ」が大事な要素
つまり、会議を長時間でまとめてやってしまおうと考えるのは浅はかである。みんなで何回も集まって長い会議をしても、意見がバラバラに拡散して、まとまらないだけだ。会議をやればやるほど拡散していくため、会社のバリューが生まれなくなる。会議には会議のバリューがあるわけで、それを発揮できなければ意味がない。
長い会議は時間の無駄遣いそのもので、不効率である。会議の時間を長くとってあると、最初から甘えてダラダラしてしまうことにもなりかねない。
では、適正な会議の設定時間はどのくらいだろうか。2時間では長すぎ、30分では短い。すべての会議が1時間を目標にすべきだろう。
お役所では余裕を持って2時間単位で設定してあることも多いようだが、お役所はお金のことを考えなくていい組織である。お金について考慮しない、お金を払わないということは、楽な一方、行動がぬるくなる。一定の時間内にやりきろうと思わないため、たるんだ仕事になってしまう。安穏と時間を過ごしていればいつか、手厳しい落とし前をつけさせられる日がやってくる。
実りのない長い会議をする会社が世の中に溢れている。会議をやると、「仕事してる感」が生まれるが、実際には会議の数が多くなるほど業務が止まって、仕事が進まないことになる。「集中とまとめ」というのが、会議に欠如している大事な要素である。各自が考え尽くしたものを持ち寄って会議をすることから、真の付加価値が生まれる。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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