■第534段 よき書籍で心を整える
(シリーズ 心知体を究める) 平成27年7月20日
●『修身教授録』を読み込む
人によっては心の問題の一番の拠り所は仏教、キリスト教などの宗教になるだろうが、私の場合は森信三先生である。二宮尊徳先生は尊敬する人物だが、迷ったときに、「その人ならどうするか」と考える行動規範は森信三先生だ。
40歳からこの10年間、毎朝、事務所で森信三先生の『修身教授録』を1講ずつ読んでいる。森先生が昭和12年から14年の2年間、大阪天王寺師範学校本科で行った講義録である。
森先生は、人間学を学ぶ月刊誌『致知』にたびたび登場していたため、存在は知っていた。『修身教授録』の「修身」の意味もわからなかったが、読んでみて非常に感銘を受けた。
『修身教授録』は哲学というより生き方について書かれた森先生の傑作中の傑作と言える名著で、本がバラバラになってしまうくらい読み込んでいる。森先生の考え方の多くはこの書籍に収録されているので、きっちり読み込んで理解すれば、森信三先生のほとんどが自分のなかに入ってくることになる。「目上の人に卑屈な人は目下にもダメ」というような重要な箇所にはアンダーラインをひき、日々実践している。およそ80講を何回も読み込み、教えを自分のものにして初めて線が引ける。一回読んだだけではできない。
●行動規範を決める
二宮尊徳先生や吉田松陰先生は偉大な人物だが、私にとっては少し遠い存在である。行動規範にするにはもっと身近な人が適しているため、移ろいやすい心の問題については森先生の『修身教授録』をベースにクリアしている。クリスチャンが聖書を肌身離さず読むのと同様に『修身教授録』を毎朝読み、取り入れていく。よき書籍と出会えれば、心は鍛えやすい。
森先生は私の先生という感覚だが、実際に先生と呼ぶ方は周囲にはいない。なぜなら、私自身がいろいろな方から頼られるコンサルタントであり、先生と呼ばれる立場にいるからだ。そういう自分に頼る相手がいるということは、自分がパーフェクトではないことになる。頭のいい弁護士の先生など、ほかの分野に師範はいてもいいが、自分の分野では自分自身が超越した存在でなければならない。
森先生の教えに万が一飽きたら少し距離をおくかもしれないが、コアな価値は残る。それが私を支えていく。心の問題はそうやって整えている。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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