■第535段 売上よりも大事なものとは
(シリーズ 心知体を究める) 平成27年8月3日
●なぜ仕事を断るか
心をクリアにしないと強くなれない。たとえば、月額50万円、100万円という顧問料をお支払いいただいている顧問先との契約を解除しなければならないときがある。実際、過去に何回か顧問契約を打ち切っているが、断行するには強い信念が必要だ。
上場会社は株主資本主義で利益を追求する側面が強いが、私は新しい価値を創造して社会に提供したい。社会に貢献する会計事務所を作りたい。両者が相容れない状況になったときに、お金のためだけに仕事をしていると辞められない。だからこそ、きちっとした価値観を確立しておかなければならないのだ。
従業員の数が減ったので、私の事務所ではいま、仕事を何件もお断りしている状況だ。売上が下がるため、望ましいことではないが、仕事を断るのは、従業員を大切にしたい、いい職場を作りたいという想いからだ。もちろん、仕事を断らないという選択肢もある。従業員を馬車馬のように働かせれば、お金もそこそこ稼げる。でもそれでは、従業員の疲弊が激しくなり、社会に貢献できる有能な会計人を輩出できない。それでは事務所をやっている意味がなくなる。
●お金はあとからついてくる
仕事は私一人でクリエイトしているわけではなく、みなで分担し、チームワークによって成り立っている。売上を上げることより、事務所として信念や理念を通すのが大事なことなのだ。理念とは心の問題である。心の問題がちゃんとしないと、まともな行動がとれない。どんなに体力があっても頭がよくても使い物にならない。お金は貯まっていくかもしれないが、気づいたら周囲に友だちもいなくなっているだろう。
事業とはいろいろな側面で社会に新しい価値を提供してお金に転嫁していくものである。いいものを提供することで、従業員やお客さまをハッピーにし、ラッキーな思いをさせることが大事なのだ。それと背反しているものは打ち切らなければならない。自分の会社だけ儲かればいい、従業員より自分だけいい思いをしたいと考える金儲け至上主義の人が多いが、そういう人は消えていく。
スティーブ・ジョブスはお金を儲けるためにiPhoneを作ったわけではない。彼を突き動かしたのは、みんなを驚かせたいという気持ちだろう。お金は二の次だ。それは理念の問題であり、心の方向の問題であり、志向の問題である。お金を稼ぎたいから新しい価値を提供するのではなく、意義のある新しい価値を提供すればお金は儲かって当然なのだ。莫大なお金はあとからついてくる。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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