■第627段 風評被害:日大悪質タックル編
(シリーズ 不祥事の危機管理) 令和元年6月17日
●日大には驕りがある
日大の悪質タックル問題では経営側が完全に危機管理をしくじった結果、嵐のような風評被害が巻き起こった。風評被害がものすごくても、日大は私立だから潰れないかもしれない。だが、もし一般の企業なら、「船場吉兆」のように経営が傾く事態だ。
日大がなぜ、おかしな対応をしていられるかというと、潰れないからだ。つまりは儲かっているということである。そこに理事長や学長の驕りがある。それが行動に全部現れてしまうのでマスコミが面白がるのだ。騒ぎ立て、報道が過熱し、エスカレートしていく。
日大の対応の遅さなどを理由に、加害選手が自ら記者会見を開いたことも日大の誤算だったといえる。親が弁護士を付けたことも含め、加害選手は危機管理的に最高の対応をした。あの対応は日大もやろうと思えばできたし、そうしていれば、これほど記事にならなかっただろう。世の中には、そういう事例が圧倒的に多い。
しかし、いまだに騒動が収まらず、風評被害が続いている。この状態にさせないことこそが危機管理の本質だということを、日大がまるでわかっていないことを意味している。
●指示の有無は関係がない
百歩譲って前監督と前コーチが指示を出さずに危険行為が行われたと仮定したとしよう。実際にあの行為が行われたら、前監督と前コーチに責任があるかないかといわれれば、たとえ指示していなくても明らかに責任がある。指導者が悪いということは、普通に考えれば誰でもわかることだから、そういう内容の記者会見をして謝ればよかったのだ。
自身の指示があったか否かがクローズアップされてしまったが、指示していてもしていなくても責任はあるのだから、「指示をしていないから責任はない」と主張している限り、収まらない。「指示はしていないが、責任は私にあります」と記者会見をすべきなのだ。その部分が未だに訂正修正されないから、議論がさまよってしまう。行為に対する責任は監督とコーチにある。そういうチームを作った責任があるということだ。
風評被害が続けば日大は社会の信頼をもっと失うことになる。未だに横柄な態度のように見えるが、通常の会社ならとっくに潰れているところだ。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
よろしければ、ぜひご購読をお申し込み下さい(Presented By )
サイト内検索
〒104−0045
東京都中央区築地2丁目11番9号RBM築地駅前ビル6階(地図)
TEL 03−3516−8941 FAX 03−6740−1328
E−Mail ace@jobtheory.com
URL https://www.jobtheory.com/
会社経営とは 戦う経営ブログ 社長の道!『仕事の徒然草』
前段へ 次段へ
TOP サイト内検索 テーマ別 日付順(No順) 最新号
|