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第707段 株の売買の注意点
 (
シリーズ バリュー株投資のススメ) 令和4年11月7日

購入してはいけない3業種

 株価をチェックしながら買う当座購入は金曜日が一番安いことが多い。先物の清算日だからだ。
 一般的に、1、2、7、8月は株価が安いので購入する月、3、9、12月は高いので売る月といわれている。
 権利落ち日(配当日の2営業日前)には注意する。配当月や中間配当のタイミング、株主優待内容は決算短信で確認しておくことが重要だ。例えば、あおぞら銀行は年4回配当で、権利落ちは3月、6月、9月、12月だ。例えば6月の権利落ち日(2営業日)前に買えば、9月末に配当をもらえる。
 淺沼組は3月に年1回の配当なので、慌てて購入することはない。ただ、配当月は株価が上がるから、3月配当の銘柄を3月に買うのは望ましくない。

 1日の取引総額1千万円未満の小型株は売買が成立しにくく、自由に売却ができないため、購入しない。ヤフーファイナンスの掲示板も賑わっていないはずだ。
 構造不況業種(JT、造船業など)、不動産業、パチンコ業の3つの業種は購入しないようにする。不動産業はほとんど倒産するし、黒字倒産もありうる。
 株価上昇しやすいのはITやソフトウェアだ。リース業も金融なので悪くないだろう。

年内に損益通算して節税する

 株価が上がった場合も簡単には売らないようにする。売却のタイミングは難しく、長期保有が一番儲かるからだ。含み益で他の銘柄をフォローすることもできる。いつでもトータルで黒字、配当と株主優待が継続的にもらえる状態を目指す。

 将来の成長が見込めなくなった「しくじり銘柄」は売却する。年間で損が出た場合は利益が出る銘柄を、益が出た場合は損が出る銘柄を売却する。含み損の銘柄は、配当をもらってから11〜12月に売れば、特定口座なら配当や利益と損益通算される。税金を安く抑えられた分、特定口座の投資額が増えて、パフォーマンスが上がる。
 投資総額が1千万円なら、配当4%の40万円の損までは相殺できる。できるだけ高い価格で年内に売った後、同じ銘柄を持っていたければ、手数料ゼロ円で安く買い戻せばいい。ただしNISAは損益通算できないから注意が必要だ。

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※投資にはリスクが伴います。ご自身の判断で行ってください。
※株の情報は令和4年6月12日現在のものです。
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 文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
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