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■第717段 バリュー株投資の心得
（シリーズ バリュー株投資のススメ） 令和５年４月３日
●リスクをとって、自分で運用する
配当利回り５.０６％の三井住友フィナンシャルグループ（８３１６）の株の購入を勧めても、買わない人が多い。ＳＭＢＣが不安なら、配当利回り４.５％の三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ（８３０６）はどうかと提案してみても理解が得られない。ほとんどの人は価格変動リスクをとることを恐れ、ほぼゼロ金利の定期預金をしたままだ。
株式投資はリスクをとって初めて成立する収益だ。株価が下がって損をするかもしれないリスクを乗り越えたうえで成果を手にする。リスクをとらないと、お金は貯まらない。
株式投資で最も大事なことは、１００万円でもいいからまずは始めることだ。ヤフーファイナンスや各種株のサイトには必ず配当利回りの一覧があるから、配当銘柄に投資していく。造船業、不動産業、パチンコ業の３つの業種を避け、条件をスクリーニングして機械的に銘柄を選び、一喜一憂せずに長期で運用する。資産運用を人任せにするのはミニマムにして、自分で運用する方にシフトすればパフォーマンスを発揮できる。
●賢く損益通算して課税先送り
もちろん最初からうまくはいかず、失敗することもある。市場原理で浮き沈みしても、業績さえちゃんとしていれば株価は戻る。市場原理で暴落したときは逆に最も買い時といえる。企業の本質的な価値は毀損されていないからだ。
たとえ失敗しても、特定口座内の譲渡損失は損益通算できる。損失は、確定申告をすれば翌年以降３年間繰り越せる。損失状態のときに、含み益となっている株をいったん売却して買い戻す「益出し」を行い、確定申告しないことも可能だ。
利益にかかる２０.３１５％の課税の時期を損出しや益出しによって先送りすれば、毎年の利益に対してもプラスの複利効果が働くので有利になる。
損を抱えたままでは、マイナスが溜まっていく一方で余裕がなくなる。「含み損ゼロで含み益だけ」という状態で維持することを目指したいものだ。
私自身は個別株で資産運用できているので、インデックス投信をする気がない。しかし、株がよくわからなければ、まずインデックス投信の長期積立から始めてもいい。
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※投資にはリスクが伴います。ご自身の判断で行ってください。
※株の情報は令和４年１１月１１日現在のものです。
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文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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